大学課題の日常における所作の研究にて「卵を割る仕草」を観察し、ポスターとしてまとめました。
暗室にてフラッシュを用いて、割れた卵から黄身が落ちていく瞬間を捉えました。CGや合成は一歳なく、黒い服と布をかぶることで手以外の人の要素を排除しました。
観察の背景
卵割りは田村祐妃さまと田村久美子さまに協 力していただき、できるだけ日常的に家庭で 行われている卵割りを観察した。 ただし、観察しやすさの観点から、高さは 40cm、背景は黒に統一した上で、部屋の電 気を消し、手元にライトを当てた。 観察は3回行なった。
モデルとモデルの妥当性
観察のモデルには「ローソンセレクト 玉子」 を用いて行なった。
モデルは全てGPセンターにて検卵,洗卵,殺菌, 選別,包装,検査された均一なモデルであり、 一般的なコンビニエンスストア、ローソンに て販売されている商品である。
そして、卵割りを行なっていただいた御二方 も普段から利用しているモデルだということ で、モデルの妥当性は高いと判断した。
観察記録および分析過程と結果
1回目の観察では卵割りの過程で黄身が割れて しまったため、記録は行わなかった。
2回目の観察では粘度の低い白身が流れ出た後 に黄身が流れだした。その後、黄身は加速し、 粘度の低い白身を追い越して先に落下した。
3回目の観察では黄身と繋がった状態で粘度の 高い白身が流れ出していた。最後に最初同様、 粘度の低い白身が殻を伝って流れ出した。
どの記録でも、カラザは黄身と粘度の高い白身 を繋いでいた。また、二つに分かれた殻から流 れ出るのは粘度の低い白身のみであり、それ以 外の部位は割れ目から流れ出ていた。
割った直後は「粘度の低い白身,黄身,粘度の高 い白身,粘度の低い白身」の順で流れ出し、その 後粘度の低い白身と黄身が入れ替わり「黄身、 粘度の高い白身、粘度の低い白身」の順で落下 したことから、黄身が最も密度が高く、最も大 きく加速していることがわかる。