世間を騒がせた File Provider
macOS File Provider は、Apple が強制的に macOS 12.3 Monterey から導入したクラウドストレージ向けフレームワークだが、開始当初多々問題が挙げられていた。
その内容は「同期フォルダの場所を変更できない」「LAN内同期ができない」などの仕様上の問題から、「オフラインアクセスできない」などのバグもあった。
Dropbox社が挙げていた問題
https://help.dropbox.com/ja-jp/installs/macos-support-for-expected-changes
今はなくてはならない存在
しかし、macOS 14 Sonoma ともなった現在、File Provider はかなり美しい挙動をしているように感じる。
macOS の File Provider API が優秀で、Google Drive アプリを再起動してもちゃんといい感じに処理してくれてそう
— 2001Y|田村義希(Yoshiki Tamura) (@Y20010920T) November 21, 2023
Google Drive File Stream の時代とは全く違う安心感
少ないローカルストレージから大規模なクラウドストレージに接続し、よく使う項目はキャッシュし、オフライン時にも編集可能でオンライン回復時にスマートにアップロードする。
キャッシュも仮想ドライブなどではなくきちんとローカルに設置されることで、予期しない再起動などにも耐えうる設計になっている。
使い方によっては現在も扱いが難しい File Provider だが、個人的にはなくてはならない存在となっている。
ただNASでは使えない...?
写真や動画などのデータも全てクラウドストレージに置いているため、NASへの移行を検討してる。
有線接続であれば iSCSI 接続も悪くなさそうだが、無線で利用したいため SMB, NFS, SFTP, FTP, FTPS, WebDAV などでの接続が余儀なくされる。
Mac も SMB がデフォルトとなったため、SMB を使うのもいいが、macOS 標準の SMBマウンタ は File Provider では動作せず仮想ドライブとして機能することを考えると、SMB は対象外だ。
また Cloudflare Tunnel 経由で使うことを考えると、SSHで完結できる SFTP の方が良い。
そこで File Provider API を用いて SFTP 接続を実現できるアプリを探した。
macOS / iOS / iPad OS
SSH Files – Secure ShellFish : 買い切り4,500円
https://secureshellfish.app/
iOS / iPad OS
SFTP File Provider : サーバ3つ目以上は買い切り1,400円
https://apps.apple.com/us/app/sftp-file-provider/id1406981461
macOS / WIndows
Cloud Mounter for Mac & Win : 買い切り:約12,000円
https://cloudmounter.net/
Cloud Mounter は、私の環境では Cloudfrare Tunnel 経由ではうまく動作しなかった。
また、残念ながら有名な Mountain Duck (有料) や macFUSE (無料) は File Provider ではない。